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松井今朝子「吉原手引草」読了




「港のヨーコ、ヨーコハマ、ヨコスカ~♪」と思わず口ずさんでしまいそうになりました。

江戸吉原で全盛を誇りながら、身請けを目前にして忽然と姿を消した花魁、葛城太夫。
その葛城太夫のことを尋ねて茶屋の内儀、妓楼店主、女衒…と関係者の話を聞き歩く謎の男。
この本はちょうど「港のヨーコ」のように、聞き手の男に対して、17人の関係者がそれぞれ語った話、という形で構成されています。
葛城太夫は姿を消した事件とはどのようなものだったのか、その真相は?
事件を探り、聞き込みを続ける男の正体は?
…と複数の謎を孕みながら、17人の語り手によって葛城太夫という一人の女の姿が浮かび上がってきます。
また謎の男が「吉原は初めて」ということから、語り手たちが親切にそれぞれの立場から吉原の事を語って聞かせる為、読者も自然に「吉原」に関する知識が得られるという仕組みになっており、このあたりが「手引き草」という題名に繋がっているのでしょうか。

構成は面白いと思いますし、吉原の風俗も興味深く読むことが出来ますが、肝心の事件とその真相、謎の男の正体、といったあたりが残念ながらパンチ不足。
主役である葛城太夫も含めて、登場人物にも、もっと情感が欲しかったという気もします。
己の身一つ以外、何も持たない女の復讐譚…ということで、山本周五郎の「五瓣の椿」を、また会ったこともない女を訪ね歩き徐々に真相に迫っていく…ということで宮部みゆきの「火車」を思い出しましたが、どちらの作品にも遠く及ばず、結構力作だけにもったいないなあ、と思いました。

しかし全体に読みやすく好感が持てる作風で、もっと他の作品も読んでみたい作家さんです。
この作品もさらりと読んで「あー、面白かった」というのがお好きな向きにはおススメです。


Comment

こんにちは^^

最近 全然本読んでないです~。。
何もしないで家にいるのに 
時間が経つのは早くて嫌ですね(笑

吉原手引草 おもしろそう!
さらりと読んで面白かったー^^って感じは好きです。
事件の真相と謎の男の正体がパンチ不足なのは
ちょっと残念な感じですけど、読んでみたいです^^

田舎ママさま

>吉原手引草 おもしろそう!
>さらりと読んで面白かったー^^って感じは好きです。

私は結構ドロドロしたのも読むので、あっさり派にはおススメかもしれません(笑)。
田舎ママさんは本より映画派ですか~?
私は両方なんで、映画化されたときなんか
どっちを先にするか悩みますねー。

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